ブーツ

ここ最近、ちょっと疲れきっていて作業日誌の更新が滞っておりました。
その間、何社かに納品もあり、また新店舗がオープンし、そちらの納品もございましたので、おいおい追っかけてご紹介してゆこうと考えております。

本日は今日出来上がったところのfunnyさんのモカシン(ブーツ)の紹介を。

実はこのブーツ、店頭展示用で入ってきたのが引っ越す前だったので2年以上前になります。
当初からイメージは浮かんでいたのですが、何故か製作に入る力が湧かず、いつも次回製作予定の棚に置かれながらも、ううん、まだ無理!と後回しになっておりました。

その間に当時の担当者も辞められ、果たしてこれはまだ求められているのだろうか、とは思いながらも、せっかく2年もの歳月温めてきたものを、今さら要らないと言われるのもツライので、黙って制作して、素知らぬ顔して請求書付けてシャーシャーと納品することにしました。

温めたお陰で、一つ一つの柄にあらわされた象徴に対して、非常に強い思い入れと愛情があります。
とても良いものに仕上がったのでは無いかな?と思います。

ちなみに、こういうものは本当に使うエネルギーが莫大で、精神も体力も家計も疲弊しきりました。
製作に一足半月程かかるのですが、請求額はよくて3日分という、社会の教科書に出てきそうなエレジーです。

パターン1 若いイヌワシ仕様
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パターン2 ハクトウワシ仕様
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組み上がると、ブーツとしてはこんな具合になります。これはアップリケ縫い付け前に、各位置を決める為に接着をしたところです。この後本体をバラして縫い付け及び細かい模様の製作をします。
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こだわり、というとおこがましいですが、上に書いた通り、ひとつひとつの象徴に関して、結構思い入れがあります。
分かりやすいもので説明すると、例えば各ブーツの上の部分に付いているワシですが、単純に色を変えたら良いというものでは無く、イヌワシとハクトウワシでは頭の形も違えば、脚の長さ等も異なっています。それを、伝統的な柄の形に当てはめながら、限られたスペースと約束事の中で盛り込まなければならなかったので大変・・・いや楽しかったです。
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イヌワシというのは、本当に空の一番高いところを飛ぶ鳥、というイメージがあり、ラコタでは、まあよく見るものの、僕にとっては神聖な感じです。
対するハクトウワシというのは、実はあまり神聖さは感じなくて、むしろ親近感が強いです。
というのも、ハクトウワシは結構民家の近くに巣を作るし、5月にデンビーという小さな町の、これまた小さな池(一応デンビー・ダムなどというイッチョマエな名前の付いている釣りの名所)でカワカマスを狙って釣りをしていると、必ずやってきて樹にとまって見ているのです。

なので、よくサンダンスの際に飛来して、みなさん興奮されている様ですが、まあ、そういう習性のある鳥だよな、とは思うのです。

むしろ、日本でいうトビの様な存在の、ターキーバルチャー(ヒメコンドル)の方が、僕にとっては呪術的で畏敬を覚える存在です。
というのも、ある日、シープマウンテンというところで群れていた彼らを見ていたら、スーっと地面に舞い降りた瞬間、インディアンの男たちの姿になって、僕に向かってきて・・・まあ、このお話は、また別の日に。
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by oglala | 2012-04-16 20:30
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