<   2009年 01月 ( 3 )   > この月の画像一覧

Parfleche knife sheath

生革(注:生皮ではありません)に幾何学模様の絵を描いた工芸品はParfleche(パーフレッチェ)と総称されています。
その昔、食料等の保存容器としても使われていたので、「フレッシュ」に「保つ」という意味と勘違いされていますが、それは間違いで、本当はフランス語の「parer(受け流す)」と「fleche(矢)」が合わさった言葉で、つまり弓矢除けのシールドという意味です。勿論シールドが生革で作られていた事からきています。
このパーフレッチェはシールドや食料の保存容器の他にも、衣装入れや小物入れ等、様々なものに使われており、男女問わず平原族の日常生活に欠かせないものでした。

パーフレッチェの制作は女性によるものと決まっていたそうです。本来、幾何学模様はパーフレッチェに限らず女性によるものと決まっていたそうです。しかし居留地に入り外部にも工芸を交易する様になり、そういった決まりはなしくずしとなり境界が曖昧になりました。しかしパーフレッチェに関してはかなり近代までその決まり事が守られていたそうです。
ちなみにティピやシールド等と違い、パーフレッチェに描かれる模様は、家族や個人を表すものとはちょっと違い、おおまかにバンドやグループ単位で似通っていたり流行があったりする程度だったそうです。これは男性のビジョンによって作られるものでは無い事に関係があるそうです。


さて、前々回の記事で、アメリカの取引先から猟用ナイフを二本買って、その内の一本、解体用ナイフの鞘を作った話を書きましたが、もう一本のナイフの皮剥ぎ用「skinner」ナイフに関しては違った意匠のものにしたいと思っていました。
考えとしてはビーズを一部に施しただけか、もしくは全くビーズをやっていないものが良かったのです。
そこでパーフレッチェにする事にしましたが、ちょっとしたいたずら心で絵はアシスタントに任せる事にしました。伝統に添って、女性の手で作らせたいという思いがあったからです。

アシスタントへは「これは女性にしか出来ないもので俺は指示を出してあげられないから、自分なりに良いと思う様に描いて欲しい。ただ、グループ毎に柄に似通いがあった方が良いから、俺が普段よく使っている模様を発展させる等して組み合わせていってくれたら嬉しい。あとは上手く描かずに力を抜いて、適当にヘタクソに描いて欲しい」とリクエストしました。
というのも、アシスタントは芸術科の油絵学科の卒業生。先生の資格も持っています。真剣にやられるとパーフレッチェ特有の味が出ません。

ということで何度も「出来るだけヘタクソにな」と囁いてはいたのですが、やはり何と言うか、格調のある絵に仕上がりました(笑)。
しかし組み上げてみると、それが案外功を奏していて、とても良い雰囲気になりました。
現存している平原族の昔のパーフレッチェも、案外制作当時はこんな雰囲気だったのではないかと思われます。

e0114851_1424562.jpg


ちなみにパーフレッチェで作ったシースは、一つのシースで、あらゆる大きさのナイフに対応出来る上に、中のナイフが絶対(に近いぐらい)落ちないという利点があります。弱点は生革なので水に弱いことです。
[PR]
by oglala | 2009-01-28 14:03

オーダーメイド〜Gショック用時計バンド〜

本来、Gショックやスウォッチ用の時計バンド制作は断っています。
スウォッチの場合は取り付け金具の関係で制作自体が無理なのですが、Gショックの方はやってやれない事はない。
ただ、ガードの関係で鏡餅みたいなバランスで一体感が出ないだろう事、色々なパーツを外さなければならず、とりあえず制作は出来るけど、それ以上は責任持てない事を伝えた上で是非との事だったので制作してみました。

手首が規格外に太い方だともう少し一体感が出る様に金具取付部を工夫出来たのですが、細い方みたいなので、その工夫をしてしまうとビーズ部分が非常に小さくなってしまいます。ビーズ部分の面積も確保し、安定して時計が付く様に工夫しました。
また、時計の重さと大きさでバンド自体が手首上で回転しない様、工夫しました。

e0114851_20204572.jpg

e0114851_20205789.jpg

e0114851_20212027.jpg


やはり鏡餅というか、巨大な石の付いた指輪みたいなルックスですが、ここ数ヶ月、各部分の形状等、なかなか悩んでいたものなので、仕上がってほっとしています。


あともう一つ、ちょっと悩み続けているオーダーメイドがあり、明日辺りからそれにかかります。また後日こちらで紹介出来ればと考えています。
[PR]
by oglala | 2009-01-27 20:32

Hunting Knife Sheath

アメリカの取引先が販売している猟用のナイフのシリーズがとても安かったので、解体用と皮むき用の各一本を猟期前に仕入れていました。
このナイフが自分にはとても具合良いのですが、シースが付いていなかったので自作しました。まずは解体用から。
e0114851_13151458.jpg

e0114851_13154039.jpg

本当は日本の山はブッシュが多いのでフリンジ付きの鞘は向いていないのですが。
皮むき用のナイフの鞘は今回のものとは違った意匠にしようと考えています。
[PR]
by oglala | 2009-01-19 13:16